一般社団法人 日本自動車工業会(会長:西川
人)は、2016年度に実施した『普通トラック市場動向調査』の結果をまとめた。
この調査は、普通トラックの保有・購入・使用実態、輸送ニーズの変化と対応や、物流を取巻く市場環境の変化を時系列的に捉え、隔年でアンケートを実施しているものである。
今回はユーザー・荷主双方の視点により実施し、また以下の把握も併せて行った。
(1) ドライバー確保状況と今後の見込み
(2) 安全対策への取り組み
(3) 自動運転走行機能
調査結果の主な特徴は以下のとおり。
- 経営状況
前回に比べ勢いはやや鈍化したものの、景気回復を背景に好況を維持。
- 需要動向
国内全体の総輸送量は減少傾向が続くが、普通トラックの新車需要および保有台数は回復基調。
事業所ごとの保有台数計画も大規模事業所を中心に高い購入意欲を維持。
- 稼働状況
実車率は前回並みだが、稼働時間や稼働日数は前々回(2012年度)の水準に戻る。
- ドライバー確保状況と今後の見込み
構造的な労働力不足に加えて、2007年の免許制度改正の影響もあり、運輸業の「ドライバーの不足」と「ドライバーの高齢化」がさらに進行。2017年3月開始の「準中型免許制度」導入への期待か、5年後見込みは前回に比べ不足感がやや軽減。
- 安全対策への取り組み
運輸業は、「バックアイカメラ」や「ドライブレコーダー」をはじめとする安全サポート機器の導入が進む。荷主側でも「ドライブレコーダー」装着の要望が高まる。
- 自動運転走行機能
自動運転走行機能のメリットは「事故の減少」と「ドライバー不足の解消」が上位に挙がる。
報告書は一般向けに配布するとともに、当会ホームページにも掲載する。
以 上
ご参考:2016年度普通トラック市場調査の概要