JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長会見  2015年09月17日

日本自動車工業会
池会長

●平成28年度税制改正に関する要望について

  • 消費税10%引き上げ時において、自動車税の税率引き下げや、自動車重量税の当分の間税率の廃止等、ユーザーの過重な税負担の軽減を要望していく。
  • また、消費税10%引き上げ時に導入が決まっている環境性能課税は、自動車ユーザーにとって新たな負担でしかなく、その制度設計については、対象車種を限定し、負担軽減措置の設計と同時に来年行うべきである。
  • 現行の自動車税制は、税体系だけではなく、エコカー減税等のインセンティブ制度も複雑で分かり辛くなっており、今後、簡素化に向けた具体的な議論が必要である。

第44回東京モーターショー2015「60周年記念パレード」について

  • モーターショー開幕前週の10月24日、東京モーターショー発祥の地で記念パレードを開催する。
  • 1954年に日比谷公園で産声を上げたモーターショーの歴史を記念し、各社トップもドライバーとして参加する形で、日比谷、日本橋、銀座を巡る。
  • 他にも関連イベントを多数企画しており、これらを通じて、一人でも多くの方にクルマ・バイクへの関心を持ってもらい、来月開幕する「第44回東京モーターショー2015」を盛り上げていきたい。

大学キャンパス出張授業2015について

  • 自動車メーカーのトップ・専門家が自ら大学へ赴き、クルマ・バイクの魅力・楽しさ、日本の自動車産業・ものづくりの重要性を若者へ直接語りかける、という趣旨で、2013年度、2014年度に続き、今年度も継続して実施する。今回は、会員全14社が実施予定。

●中国経済の減速による影響について

  • 実体経済の冷え込みにより、自動車市場の全需も冷え込んできている。
  • 足元では自動車メーカーの在庫が膨らむ中、日系メーカーは、今のところ堅調に推移している。しかし、日本から中国向けの輸出は明らかに減っており、これは在庫調整局面に入っているのではないか。
  • 世界経済は、中国経済の動きによって左右されるという大きな局面に来ている。

●米国・金融政策の影響について

  • エコノミストでないので分からないが、金融緩和の終止符が打たれ金融引き締めに入っていくとなった場合、世界経済への影響を危惧する。
  • 米国自動車市場では、大半がクレジットやリースで売られており、お客様は金利に敏感であり、利上げされた場合、市場への影響も出てくるのではないか。

●第3回 Bike Love Forum(9/12開催)について

  • 第1回目は国内100万台、世界シェア50%という目標の下、経済産業省の旗振りで一堂に会して集まったことに意味があったが、今年は熊本県の取り組み事例の発表や若者をどう取り込んでいくかなど、非常に建設的な議論が出来た。
  • 特に、交通安全教育を地元警察と一緒に取り組んでいる熊本県の矢部高校における事例は、全国の教育委員会等にも好事例として取り上げていただきたい。バイクに乗せながら単に交通ルールやマナーを学ぶだけではなく、そこで社会的責任を負っていることを全人教育の一環として、矢部高校は取り組んでいる。

●エアバッグ・リコール問題について

  • 自動車メーカーは、現在も原因究明および予防的措置を含む対象車両の改修率アップに全力を尽くしている。
  • また、対象車両の数が多くなればなるほど解析の複雑さも増すこととなり、この問題がいかに難しいかを表している。

以上