一般社団法人 日本自動車工業会（会長：志賀 俊之）は、２０１０年度に実施した普通トラック市場動向調査の結果をまとめた。

この調査は、普通トラックの保有・購入・使用実態などと、輸送ニーズの変化と対応を時系列的に捉え市場構造の変化を把握することに加え、トラックに関する法令や条令の施行・改定といった物流を取巻く最近の諸環境の変化を踏まえ、以下の点の把握も行なった。

1. 景気悪化の影響と今後の車両保有に対する意向
   
2. 環境問題に関する意識・対応方法
   
3. 安全及び安全装備に関する意識・必要性
   
4. 高速道路無料化による輸送活動への影響と見通し

調査結果の主な特徴は以下のとおり。

• 経営状況の悪化を背景に、新車の買い控え、保有台数の減少、使用年数の長期化が進む
  
• 経営状況は、わずかながら「好転」の兆し。ただし、今後の意向については依然厳しい見通し
  
• 通常積載率・実車率は横這い状況。荷扱い量が減少傾向の中、運輸業は各種輸送合理化策を実施
  
• CO2排出量削減や省燃費対策として「ドライバー教育」「エコドライブの推進」に加え、機器の導入も進む。「ポスト新長期排ガス規制」への対応は、これから本格化する見込み
  
• 運輸業の交通事故防止安全対策は「乗務前の酒気帯び確認」がトップ。アルコール検知器は「簡易タイプ」を中心に、導入率は約６割
  
• 運輸業の約２割で夜間の高速道路利用が増加。「配送時間の予測難化」、「ドライバーの負担増」などが懸念

報告書は一般向けに配布するとともに、当会ホームページにも掲載する。

以　上

ご参考：2010年度普通トラック市場調査の概要