JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2004年04月15日

安全と環境についての今後の取り組みについて〜『豊かなクルマ社会の実現に向けて』を公表〜

(社)日本自動車工業会(以下、自工会)は、このたび、安全と環境に対する今後10年間の取り組みを検討し、その結果を取りまとめたパンフレット『豊かなクルマ社会の実現に向けて』を公表した。

自工会は、これまでも安全と環境への対策を最重要課題として積極的に取り組んできているが、政府が交通事故死者数のさらなる削減を表明していることや、大気環境の改善や地球温暖化防止がますます重要性を増していることから、より実効性のある対策について検討を行った。

自工会は「社会にとって何がベストか」という観点から、交通安全については「交通事故死者数半減」、環境については「都市部における大気環境改善」および「地球温暖化防止対策」の課題解決に向け、今後10年間における必要な施策を取りまとめた。

これらの施策を実現するため、自動車業界のみならず政府やユーザーなど関係者が課題を共有しともに議論を深め、同じ目標に向かって総合的かつ多面的に取り組むことが必要なことから、自工会は今後とも積極的に安全と環境への対策について様々な機会をとらえて発信し、フォローアップを行うことで関係者の方々と議論を深めていく。

<安全と環境についての今後の取り組みの概要>
(1)交通安全
安全においては交通事故死者数を半減させ、「世界一安全な道路交通の実現」という政府目標に協力して行く上で、今後の取り組みを「歩行者・自転車の事故」「高齢者対策」等、8つの課題に絞り、それに対して「ひと・クルマ・道路環境」の視点で対策を取りまとめた。
自工会としては、交通安全啓発活動の拡充とともに、特に新たな取り組みとして事故発生メカニズムの研究や人体FEモデルの構築などの安全に関する基礎的な研究を、またITS技術を駆使した安全技術を構築するための基盤となる環境の整備に力を注いでいく。そしてこれらを自工会がイニシアティブをとり産・官・学連携で進めていき世界をリードする取り組みとしていく。
(2)大気環境改善
大気環境基準達成に向けて、現在の新長期規制対応車、低PM車の代替促進などを進めることで2010年には環境基準を概ね達成するとのシミュレーション計算結果を得た。
この結果から、更なる大気環境改善には路上粉塵対策や交通流改善が必要であることを提案。
(3)地球温暖化防止
「2015年までに運輸部門のCO2排出量を2010年レベル以下にする」ことを想定し、社会的コストとCO2削減効果という観点で施策の検討を行った。
その結果、自動車単体関連、燃料関連、ユーザー支援、交通関連について施策を提示し、今後関係者と協力して推進していくことにしている。

以 上