JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2002年10月28日

2002年度上期(4〜9月)福祉車両販売実績について

2002年度上期の福祉車両市場は、路線バスの増加と小型車市場におけるシートリフト・回転シート付車のニューモデル投入に伴う高齢者向け需要の顕在化等により、16,394台・前年同期比8.8%増となり、毎年堅調に伸び続けている。

〈2002年度上期の販売状況(車種別の動向)〉

  1. 軽自動車−2002年度上期は、3,312台・前年同期比4.6%の増加となった。
    99年度以降最低の伸び率となった。これは、景気低迷により車いす移動車が減少し全体の伸びが抑えられたが、助手席回転シート・シートリフト付車は各社設定車種の追加等により、依然として根強く伸びている。

  2. 小型車−2002年度上期は、11,230台・前年同期比8.2%増加となった。
    2000年4月の介護保険制度導入に伴う福祉施設等への送迎用需要が99年度下期を中心に大きく伸びたことの反動減、景気低迷により新車全体が伸び悩んでいる中で、シートリフト付ニューモデルや回転シート付ニューモデルの投入により、前年同期の増加(3.4%増)よりも大きく伸びた。

  3. バス−2002年度上期は、1,852台・前年同期比21.8%の増加と堅調に推移している。公共交通機関としての底堅い需要に加え、2000年11月より交通バリアフリー法が施行されたことから、2002年度上期も路線バスを中心に順調な伸びを見せている。

<注>

  1. 自工会会員メーカーとして把握できる販売台数を集計したもので、ユーザーが直接架装メーカーに持ち込み改造したものは集計されていない。
    • 「運転補助装置付車」の市場は、自工会会員メーカーとして把握できていない架装メーカー扱いのものを含めると5,000台程度と推定される。

  2. 車種区分は、福祉車両WGにて装置を基準に分類したため、道路運送車両法とは異なる。
    • 小型車には、乗用車と商用車(バンタイプ)が含まれている。
    • その他は、個別対応、ストレッチャー、後席回転シートなど。
    • 定員11人以上をバス、定員10人以下はマイクロバス(小型車)とし、車両法区分のバスとは異なる。

【総括表】

単位:台
区分 仕様 96年度 97年度 98年度 99年度 00年度 01年度 01年度
上半期
02年度
上半期
軽4輪車
(前年比)
  1,552 2,161 1,938 4,075 5,313 7,880 3,166 3,312
(210.6%) (139.2%) (89.7%) (210.3%) (130.4%) (148.3%)   (112.2%) (104.6%)
車いす移動車 1,334 1,728 1,396 2,906 3,530 5,248   2,289 2,251
シートリフト・回転シート 211 402 519 1,145 1,765 2,616   870 1,054
その他 7 31 23 24 18 16   7 7
バス
(前年比)
車高調整、スロープ、リフト
車いす固定、補助ステップ
1,654 2,016 2,231 2,462 2,932 3,698 1,521 1,852
(115.3%) (121.9%) (110.7%) (110.4%) (119.1%) (126.1%)   (119.2%) (121.8%)
小型車
(前年比)
  5,523 8,393 12,379 17,774 20,760 22,206 10,381 11,230
(162.5%) (152.0%) (147.5%) (143.6%) (116.8%) (107.0%)   (103.4%) (108.2%)
車いす移動車 3,317 3,631 4,458 6,128 6,858 7,031   3,275 3,055
シートリフト・回転シート 1,523 3,942 6,521 9,491 12,019 13,200   6,175 7,299
運転補助装置付車 68 167 255 350 383 419   216 205
マイクロバス(10人以下) 537 492 522 574 407 399   184 107
その他 78 161 623 1,231 1,093 1,157   531 564
総合計
(前年比)
8,729 12,570 16,548 24,311 29,005 33,784 15,068 16,394
(156.7%) (144.0%) (131.6%) (146.9%) (119.3%) (116.5%)   (106.6%) (108.8%)

出所:自工会・福祉車両WG調べ

以 上