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ニュースリリース- 2006年05月18日

平成18年度事業計画

平成18年度の日本経済は、原油価格や為替の動向など不透明な要素が残るものの、全体としては米国やアジアを中心に世界経済の成長が続くと予想され、日本経済も雇用や所得環境の改善等によりプラス成長を持続すると見込まれる。
我が国の基幹産業である自動車産業が日本経済活性化のリード役を果たし、今後とも競争力の維持、向上を推進していくためにも、当会としては幅広く事業活動を展開し、直面する諸課題に積極的に取り組んでいく。

平成18年度の国内四輪車市場については、所得や雇用情勢に改善が見られ、個人消費は緩やかに増加すると見られることから、前年度を上回るものと見込まれる。
輸出については、各地域における現地生産の進展、為替動向や各社の戦略により左右されるが、米国や中国経済の堅調な推移により、前年同等レベルが見込まれる。

二輪車の国内市場については、若年人口の減少と原付免許新規取得者の減少などの構造変化、AT免許の導入や高速道路二人乗り解禁など利用環境面での改善を背景に、小型二輪車、軽二輪車が前年を上回るものの、原付第一種、原付第二種が前年を下回り、全体としては前年度を下回ることが見込まれる。

自動車産業は、日本の国内市場の伸びが大変緩やかであるものの、米国・欧州などの主要市場に加え、東南アジアやBRICsと呼ばれる国々に代表される新たな地域で市場の成長が加速していることや、日本の自動車メーカーの海外生産が1,000万台レベルとなり、更にそれが拡大基調にあることから世界的に見れば自動車産業は成長産業である。

この成長を持続的なものにしていくためには、技術競争力やものづくりの優位性を保ち、技能の継承ができる確固たる産業基盤を確保することが重要である。そのためには生産量の一定規模確保、すなわち、国内生産1,000万台レベルを確保することが自動車産業としての技能・技術やノウハウを蓄積していくために欠かせないものである。

これを踏まえ当会としては、製造業の原点に立ち返り、社会的な要請やお客様のニーズに応えつつ、より高品質で魅力ある商品を提供するため、安全・環境の両分野において積極的に取り組むとともに、自動車が将来にわたって有用なものと認知されるよう、より快適で楽しいクルマの利用環境の実現に向けた取り組み、一層進展する自動車産業のグローバル化に対応したビジネス環境の整備や基準・認証の国際調和などに取り組んでいく。

当会では会員会社の協力のもと、迅速な意思決定と透明で効率的な組織運営に努めるとともに、委員会活動を通じて幅広く事業活動を展開し、関係省庁、関係団体、学識経験者などの協力を得て、直面する諸課題に積極的に取り組む。

平成18年度における主要な事業方針は以下の通りである。


I.安全と環境への取り組み

当会は「安全」と「環境」を最重要課題に掲げ対応に努めてきた。平成16年に定めた「豊かなクルマ社会の実現に向けて」の具体化に向けて更に取り組みを進める。

交通安全については平成15年1月、「今後10年間で交通事故死者数を半減(5千人以下)し、世界一安全な国を目指す」との政府目標が表明されていることから、当会としてもハード・ソフトの両面から効果的な交通安全対策の推進を図り、死者数のみならず事故件数、負傷者数の削減に向け、最大限の努力を継続する。

車両安全装備の拡充や先進安全自動車(ASV)新技術実用化などに加え、ITS技術を活用した交通安全対策、交通安全キャンペーンや参加体験型の講習会などの開催、より安全な交通環境整備への調査・提言や広報啓発活動の展開、高齢者交通安全教育プログラムの構築などにより、交通安全に関する諸課題に対応していく。

また、リコールに関わる問題については、政府の再発防止対策へ協力するとともに、お客様のためのより良いリコール制度のあり方について検討を継続する。

環境については、地球温暖化対策やリサイクルへの取り組みを引き続き推進していく。

平成17年4月28日に京都議定書目標達成計画が取りまとめられたが、地球温暖化防止に関し、自動車の燃費向上については、会員各社とも平成22年の乗用車燃費基準の前倒し達成を既に表明し、実効が現れてきているところである。政府で検討中の次期乗用車燃費基準の策定に協力するとともに、重量車の燃費基準への対応に取り組んでいく。運輸部門のCO2削減目標達成には物流・交通流対策が必要であり、これについても様々な提言を行っていく。

また、会員会社生産工場から排出される平成22年度CO2総排出量を平成2年度の10%減とする自工会・経団連自主行動計画については、既にその目標を過達しているが、引き続き削減努力を継続していく。

平成17年1月にスタートした自動車リサイクルシステムは順調に稼働しているが、今後も(財)自動車リサイクル促進センターとの連携・支援と併せて、引き続きリサイクルし易い自動車の設計・開発に取り組み、循環型社会の実現に協力していく。

石綿問題については、今後とも石綿含有部品の全面的な使用禁止の徹底を図る。


II.より快適で、楽しいクルマの利用環境への取り組み

お客様にとって、より快適で楽しいクルマ社会の構築を実現するため、クルマの利用環境改善に積極的に取り組む。

現在、自動車には複雑かつ多岐にわたる過重な税負担が課されている。当会では引き続き、お客様の立場に立った自動車税制の簡素化・軽減の実現に向けて要望活動を行うとともに、「道路特定財源の一般財源化」については、自動車税制改革フォーラムの一員として、継続して反対の署名活動や理解促進活動を行い、自動車ユーザーの納得が得られるような改革となるよう要望活動を行う。

また、ITSの推進、福祉車両の開発・普及、二輪車の利用環境改善、車両盗難対策などに取り組み、お客様により快適なカーライフを提供する。

「第40回東京モーターショー」は、乗用車・二輪車・商用車・車体・部品関連製品を含めた「新総合ショー」として、平成19年秋に開催するための準備を進める。

また、平成19年11月静岡県で開催されるユニバーサル技能五輪国際大会の企画に参画していく。


III.自動車産業のグローバル化への対応

自動車産業がグローバル化する中、貿易や投資等のビジネス環境の整備、自動車の技術基準・認証制度の国際調和、燃料品質や排出ガス対策等の環境対応、安全対策、知的財産保護など、各国に共通した課題への対応に向けた取り組みは極めて重要である。

WTO新ラウンドについては、関税・非関税障壁の撤廃に向けての活動を行う。経済連携協定については、ASEAN主要国との交渉が進捗するなか、当会では政府の取り組みを積極的に支持し、各国工業会および政府関係者との会合を通じた理解活動等を行う。

アジアでは、中国の自動車市場が急速な拡大を続けるなかで、新自動車政策下で制度の改変が進められており、公平・公正で透明感のある市場競争環境の確立に向け対応を図るとともに、同国への働きかけを強化し、日中自動車産業間の相互理解を促進する。

ASEANでは、経済連携協定の締結の推進に加え、相手国政府・業界と対話を推進していく。また各国の人材育成事業、基準・認証制度の構築や燃料品質改善に向けた取り組みに協力していく。

北米では、政府・議会や自動車産業の動向を注視しつつ適切な対応を行うこととする。

欧州では、EU新体制(議会・政府)下における政策、自動車市場の動向等を注視するとともにACEA(欧州自動車製造者協会)等業界団体との交流を推進し、EU委員会・欧州議会・各国政府等への働きかけなど適切な対応を行う。

第5回乗用車および第4回大型車グローバルCEOミーティングの準備を進め、自動車メーカーが抱える共通課題を業界トップが認識し、各国自動車団体や外国政府との交流を一層充実させ、相互理解の促進を図っていく。

以 上