JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長会見  2015年07月27日

日本自動車工業会
池会長

●日本・アセアン特別セミナーについて

  • 8月3日にカンボジアにて、日本とアセアン各国の自動車産業分野に関する官民合同会議、アセアンMETI経済産業協力委員会自動車ワーキンググループ特別セミナーを開催予定。
  • 本年末の「アセアン経済共同体(AEC)」発足目前に、アセアン各国の自動車政策に携わる政府関係者や業界関係者のトップ、日本からは経産省と自工会・部工会が参加し、アセアンと日本の協力関係やアセアン自動車産業の更なる競争力強化に向けた課題について議論し、更なる関係強化を図っていく。

バイクイベントについて

  • 8月19日のバイクの日、若い人たちが集う東京・秋葉原において「バイクの日スマイル・オン2015」を、9月12日には熊本県で第3回「BIKE LOVE FORUM」を開催予定。
  • これらバイクイベントを通じて、交通安全意識の醸成による交通事故の削減やマナー向上による社会との共生を訴えるとともに、二輪車駐車場の整備・拡充や高速道路料金区分の見直しなど、二輪車の利用環境を改善することで二輪車市場の活性化に繋げていきたい。

●TPPについて

  • 米国でTPAが成立したことにより、大筋合意に向けた良い流れになってきている。
  • また、TPP交渉の中で部品を取り扱っていただいていることはありがたいと思っている。
  • 関税の他にTPPで期待することは、進展国におけるルール作り。国際貿易上のルールや知的財産のルール、そういったものがTPPという大きな枠組みの中で整備されていくことを期待する。

●国内市場について

  • 足元については相変わらず厳しい状況が続いている。特に軽自動車は、軽自動車税が上ったこともあり落ち込みが大きい。今後、前年比のマイナスは徐々に収斂していくものと思われるが、今年度の販売見通しについては厳しく見ている。
  • 東京モーターショーを開催することで、市場活性化の機運を高めていきたい。

●中国市場について

  • 実体経済はかなり厳しい。世界最大の自動車市場ということもあり、自動車メーカーは生産能力を整えている。生産過剰になると、それが販売にも影響が及んでしまい、負のスパイラルになっていく可能性もある。
  • そのような中、幸い、日本車ブランドは対前年比で堅調に推移している。但し、全体需要が冷え込んでくると、販売現場の過当な競争も影響してくるものと思われ、今後の行く末は楽観出来ない。

●エアバッグ・リコール問題について

  • この問題は複合的かつ複雑であり、なかなか答えが見えてこない。とにかく、お客様の不安、不測の事態を取り除くよう取り組んでいく。

●二輪車のITS、交通安全教育について

  • 二輪車のITSについては、二輪車メーカーが国交省のASVプロジェクトに参画している。歩行者、自転車、二輪車、四輪車を含めた混合交通の中で、通信などを整備し交通安全を目指すことは重要である。自工会としても二輪車のITSについては注視して、やるべきことは今後もやっていく。
  • また、交通事故死亡者数を減少させるためには、安全教育が重要である。16歳で法律的に免許を取ることが認められている高校生に、3ナイ運動によってバイクに乗らせないというのは、交通規則やマナーを欠落させることになる。地方の通学が難しい地域の高校では、免許を取ることを認め、きちんと教育をしている。地元の警察も協力した形で取り組んでおり、マナー良く運転している。そのような地域では交通事故が目に見えて減っている。

以上