JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長会見  2014年12月18日

日本自動車工業会
池会長

●会長就任後の振り返りと今後の抱負

  • 5月に会長就任以降、国内新車販売への消費税増税の反動減が想定したよりも長引き、受注状況においても足元では1割を超える減少が続いており、大変厳しい半年だった。
  • 今後は、消費回復に向けて弾みをつけることが大きなテーマ。現状の販売状況に強い危機感を持っているが、日本経済のけん引役として経済の好循環の本格化に向けて、努力を惜しまず取り組んでいく。

●平成27年度税制改正における車体課税に関する特別要望

  • 平成27年度税制改正議論が短期決着となることを踏まえ、車体課税に関する特別要望を取りまとめた。
  • 平成27年度税制改正において議論されるエコカー減税の基準見直しについては、本来なら2015年度燃費基準を維持するべきだが、どうしても置き換える場合には、過度の基準引き上げを行うことなく、少なくとも2020年度基準達成車以上を減税対象とすべきである。
  • また、自動車取得税の1%引き下げ、コンパクトカー等の自動車税の税率引き下げ、自動車重量税の軽減を求める。
  • 加えて、来年度から増税が決定している軽自動車に対する軽課措置の導入や、二輪車の増税対象の限定を要望する。

●エアバッグの問題について

  • エアバッグの問題は社会問題化しており、お客様に安心を届けるために、当事者である個社あるいは個社同士が協力し合いながら、真の原因究明を行っていく。自工会として何か行っていくことは今のところ考えていない。
  • 品質管理の責任は、一義的には完成車メーカーが負うが、その原因がサプライヤーにあれば責任範囲に応じて、サプライヤーに負っていただくことになる。
  • 薬剤の経年劣化や化学変化など仮説を立てて原因究明を行っているが、残念ながら自動車メーカーはそのことに対する知見がないので、真の原因究明に向けて、その部分はサプライヤーに分析をお願いし、解析に至る過程では完成車メーカーも分担可能なところは分担していく。

●賃上げについて

  • 政労使会議(12/16)での合意内容については真摯に受け止めている。足元が厳しい状況の中でも、為替によって実態以上に得られた収益があり、それについては還元しながら経済の好循環に貢献していく。
  • 「賃上げ」がイコール「ベースアップ」ということではなく、還元の仕方については、個々の組合が個別に経営側と建設的な議論をしながら決めていく話である。

「めざせ!未来のエンジニア〜理系女子・男子応援プロジェクト〜」

  • 若者の理工系に対する興味・関心の低下やクルマ離れが指摘される昨今、自動車業界も危機感を強めている。また、官民挙げての女性の活躍促進の取り組みが進みつつある中、業界も重要な位置づけとして捉えている。
  • 一方で、理工系を専攻する女性の母集団が少ないことから、自動車業界で働く女性比率が低い現状であり、働く女性のすそ野を広げてくことが大きな課題となっている。
  • こうした背景から、自工会では、若者の理工系への進学や職業意識の醸成に向けたサポートを行うべく、高等学校への訪問授業や理系女子応援イベントを実施する。

「バイク・ラブ・ストーリー」受賞4作品決定

  • 「バイク・ラブ・ストーリー」と題して、9月よりバイクにまつわる感動のストーリーを募集し、応募のあった171作品の中から、受賞4作品を決定した。

以上