JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長会見  2003年07月22日

(宗国会長)

第37回東京モーターショーについて

  • お子様を含めたご家族に来ていただくために、小学生の入場料を無料にした。小さいときから自動車に触れ新しい向上技術を見てもらうこと、また環境や安全への自動車業界の取り組みを感じてもらうことは、子供にとってもメーカーにとっても良いことである。
  • 高校生の入場料を従来の半額にしたのは、環境・安全問題の解決には、ハード面だけではなく日頃の生活の中での心がけも重要だということを、ご理解いただく場にしたいため。
  • 総合学習の授業の延長としてモーターショーを体験していただくため、千葉県下の小中学校に広く働きかけを行う予定。(加藤理事)
  • 目標来場者数は140万人であり、かなり大きなジャンプアップを考えている。

国内景気について

  • デフレや年金問題など全体的に将来への不安がある中で、株価が一時1万円を回復するなど、いいサインが出ていることはありがたい。
  • 自動車業界も、585万台の見通し達成のために、各社が力を合わせモーターショーを成功させることが重要。輸出も少しずつ安定していく状況にあるし、国内生産も昨年を上回るレベルを目指したい。

中国市場について

  • 自工会は9月26日に北京事務所を開設する。中国市場の情報収集の拠点にしたい。
  • 伸び続けるマーケットのサイズと、生産拠点の拡大数が見合っているかどうかが、今後の大きな問題になる。遅れても市場を失うし、やりすぎてもその先の結果は見えている。

グローバルミーティングについて

  • 10月22日に東京で、3極CEOに韓国も参加いただき開催する。
  • 昨年パリで開催された第1回会合でのテーマが、1年間経ってどういう状況になったかの確認も必要だし、2回目の今回は3極が同じテーマをディスカッションできるような場にしたい。

「会友」創設について

  • 日本GMの組織変更により、生産面で自工会定款に沿えない部分が出てきたということはあるが、自工会のメンバーになって日本で活動しようという気持ちが定款だけで変わるものではないことから、自工会と日本GMのどちらがどうということではなく、話し合いがひとつになったもの。
  • 今回設定したルールは、一度会員になった会社が会員資格を喪失した場合の一般ルールを定めたもの。(鈴木副会長)
  • 会費は、実費相当を考えている。(鈴木副会長)

日本とメキシコ間のFTA締結交渉について

  • FTAについては、自工会の考えを経済産業省と外務省に伝えた後は、自工会として何かしらのやりとりはない。
  • それぞれの国で、税で日本企業が不利益だということになると販売網の構築が遅れるし、税で日本企業は競争力がないとなると時間をかけて出来上がった販売網が細くなっていってしまう。
  • メキシコのフォックス大統領がお見えになるが、政府の皆様には日本の自動車産業が世界で戦っていくためのフェアなマーケットについてご理解いただいたうえで、ディスカッションしていただきたいと思う。
  • 貿易会もFTAについて円滑な締結に向けた要望書を出したが、自工会も同じポジション。日本とメキシコの政府間交渉をにらみながら、必要なら前回の会長コメント以上のアクションをとる必要があると認識している。(鈴木副会長)

米国市場について

  • 台数が比較的安定している状況下で、米側の収益が傷んでいるわけだが、これが直接日米の問題に発展することはないと思う。
  • 日本メーカーは、北米市場で生産拠点をしっかりと確立し、ローカル調達も進んでいる。アメリカの市民権というか、アメリカの企業として理解いただけるような活動が進んでいる。