JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長コメント  2015年10月06日

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の大筋合意について


一般社団法人 日本自動車工業会
会長 池 史彦

 TPP交渉が大筋合意したことを歓迎します。
2013年に日本がTPP交渉に参加して以降、2年余りにわたり大変厳しい交渉が続けられてきました。大筋合意に至るまでの日本政府関係者の多大なるご尽力に敬意を表します。

 本協定の実現により、これまでの我が国の経済連携協定でカバーされていなかった米国やカナダ等、自動車業界にとっても非常に重要な市場との間の経済連携の枠組みが築かれることになり、さらには、投資、貿易円滑化、知的財産権保護をはじめとする幅広い分野での共通したルールづくりなど、ビジネス環境の整備が一層進むことが期待されます。

 とりわけ日本政府の粘り強い交渉により、日米の関係では大部分の自動車部品関税が即時撤廃されること、日カナダの関係では比較的高率な自動車関税が短期間での撤廃で合意されたこと、また、TPP地域全体に適用される原産地規則については、現行のグローバルなサプライチェーンの下で十分に対応できる内容となったことなどを歓迎します。

 自動車業界としても、本協定を活かし、お客様のニーズにあった商品・サービスをより幅広く提供することにより、日本経済の発展と域内経済関係の緊密化に貢献していく所存です。

 本協定を契機として、日本が現在交渉中の日-EUやRCEP協定(東アジア地域包括的経済連携)等経済連携協定の締結に向けた交渉が一層加速することを望みます。

以 上