JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長コメント  2012年09月14日

現状の為替水準について

日本自動車工業会
会長 豊田 章男


 現在の為替水準は、欧州の信用不安、そして昨日発表された米国の追加量的金融緩和策の実施を背景に、対ドルでは77円台、対ユーロでは100円近辺となるなど円高が進行しており、自動車産業にとって大変厳しい状況にある。

 日本経済の実力からかけ離れたこの為替水準は、企業労使のコスト削減等の努力の限界を大きく超えている。震災の苦難を乗り越え、立ち直ろうと懸命に努力している「日本のものづくり」が、再び大きな危機に直面しており、このままでは雇用にもさらなる影響を及ぼすことになりかねない。

 今後、欧米の政治・経済情勢の動向によっては、更なる円高の加速も懸念され、危機感を強めている。

 政府、日銀におかれては、緊密な連携の下、歴史的な円高の是正に向けた実効性の高い対応を早急に実施することを強く望む。

以 上