JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2002年04月25日

2001年度(4〜3月)の福祉車両販売実績

概 況
福祉車両市場は拡大傾向にあり、特に、95年度に入り各社による軽自動車の本格的参入と、小型車市場におけるシートリフト・回転シート付車の投入に伴う高齢者向け需要の顕在化等により、2000年4月の介護保険導入制度に伴う需要の反動減があるものの、同市場は毎年堅調に伸び続け高い台数水準を維持している。

2001年度の販売状況(車種別の動向)

2001年度(4〜3月)の販売台数は、33,784台・前年度比16.5%増加となった。

  1. 軽自動車−2001年度は、7,880台・前年度比48.3%の増加となり、依然として根強いニーズがある。
    低価格で女性に扱いやすいということで、車いす移動車を中心に伸びている。98年度に減少したのは、規格改定に伴う買い控えが原因となっている。
  2. 小型車−2001年度は、22,206台・前年度比7.0%の増加となっている。
    2000年4月の介護保険制度導入に伴い福祉施設等への送迎用1BOXワゴンやマイクロバスの需要が99年度に大きく伸びたことの反動減があったものの、高齢者の増加により車いす移動車を中心に順調に伸びている。さらに、94年以降にシートリフトや回転シート付車など新たな仕様の増加、新規投入車種の増加により選択肢が拡大したことから、需要が一層顕在化し増加した。
  3. バス−2001年度は3,698台・前年同期比26.1%の増加となっている。
    2000年11月より交通バリアフリー法が施行されたことから、2001年度は路線バスを中心に需要が顕在化し増加した。

注)

  1. 自工会会員メーカーとして把握できる販売台数を集計したもので、ユーザーが直接架装業者に持ち込み改造したものは必ずしも集計されていない。
  2. 車種区分は、福祉車両WGにて装置を基準に分類したため、道路運送車両法とは異なる。
  • 小型車には、乗用車と商用車(バンタイプ)が含まれている。
  • 小型車の「運転補助装置付車」については、実際の新車市場規模は、01度には5,000台程度と推定される。
  • その他は、個別対応、ストレッチャー、後席回転シートなど。
  • バスは定員11人以上とし、車両法区分のバスとは異なる。

【総括表】

区分 仕様 96年度 97年度 98年度 99年度 00年度 01年度
軽4輪車
(前年比)
1,552 2,161 1,938 4,075 5,313 7,880
(210.6%) (139.2%) (89.7%) (210.3%) (130.4%) (148.3%)

車いす移動車 1,334 1,728 1,396 2,906 3,530 5,248
シートリフト・回転シート 211 402 519 1,145 1,765 2,616
その他 7 31 23 24 18 16
バス 車高調整、スロープ、リフト 1,654 2,016 2,231 2,462 2,932 3,698
(前年比) 車いす固定、補助ステップ (115.3%) (121.9%) (110.7%) (110.7%) (119.1%) (126.1%)
小型車
(前年比)
5,523 8,393 12,379 17,774 20,760 22,206
(162.5%) (152.0%) (147.5%) (143.6%) (116.8%) (107.0%)

車いす移動車 3,317 3,631 4,458 6,128 6,858 7,031
シートリフト・回転シート 1,523 3,942 6,521 9,491 12,019 13,200
運転補助装置付車 68 167 255 350 383 419
マイクロバス(10人以下) 537 492 522 574 407 399
その他 78 161 623 1,231 1,093 1,157
総合計 8,729 12,570 16,548 24,311 29,005 33,784
(前年比) (156.7%) (144.0%) (131.6%) (146.9%) (119.3%) (116.5%)

【総合計】(対前年度比)

出所:自工会・福祉車両WG調べ

以 上