JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2004年06月17日

地球シミュレータについて

地球シミュレータは国家プロジェクトとして、宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)、日本原子力研究所、 海洋科学技術センター(現・海洋研究開発機構)の3つの法人によって開発されました。2002年2月、 地球シミュレータは、神奈川県横浜市金沢区昭和町の海洋科学技術センター 横浜研究所内の地球シミュレータセンターに建造された地球シミュレータ棟(50m×65m×17m)に設置され、完成しました。
地球シミュレータは、640台の計算ノードを結合させた分散メモリ型並列計算機です。 各計算ノードは、ピーク性能8Gflopsのベクトル型計算プロセッサ8台が主記憶装置16GBを共有する共有メモリ型並列計算機となっています。 全体ではベクトル型計算プロセッサが5120台でピーク性能は40Tflops、主記憶容量は10TBを誇り、世界最速スーパーコンピュータ性能を持っています。

地球シミュレータ俯瞰図
地球シミュレータ俯瞰図
計算ノード筐体 総合ネットワーク筐体
計算ノード筐体 総合ネットワーク筐体

− 用 語 集 −

計算ノード:メモリを共有する独立した演算処理単位(CPUのかたまり)。

ベクトル型計算プロセッサ:汎用のマイクロプロセッサを用いたものを「スカラー型」プロセッサという。「スカラー型」プロセッサではデータを1個ずつメモリから取り出し演算しメモリに格納する形で計算を実行する。これに対し「ベクトル型」プロセッサではベクトルレジスタを多数用意し、一度に多数のデータをベクトルレジスタとメモリ間で転送できると共にベクトルレジスタ上の多数のデータを一度に計算できる。喩えて言うと、一人一人がバケツで水を運ぶのがスカラー型で、何人もが並んでバケツリレーするのがベクトル型。普通のパソコンや汎用計算機はスカラー型が用いられ、流体解析などの複雑な大規模計算を高速処理できるスパコンにはベクトル型が用いられる。

Gflops:1 Gflops (ギガフロップス)は、1秒に 10億回計算が可能です。
Tflops:1 Tflops (テラフロップス)は、1秒に 1兆回計算が可能です。
B:1バイト(B)は、一文字の情報を保持することが出来ます。
GB:1ギガバイト(GB)は、1,024メガバイト(約10億バイト)です。
TB:1テラバイト(TB)は、1,024ギガバイト(約1兆バイト)です。

以 上