JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2003年10月22日

(仮訳)第2回グローバルミーティング

世界の自動車メーカー首脳は課題に取り組む

2003年10月22日(東京発)−10月24日より東京モーターショーが開催される幕張において世界大手の乗用車と小型トラックのメーカーの首脳が集まり、グローバルミーティングが開催された。 この会議には、欧州自動車工業会(ACEA)、米国自動車工業会(アライアンス)、日本自動車工業会(JAMA)の代表も参加した。

宗国自工会会長が議長を務め開催された本会議では、昨年パリで開催された第1回グローバルミーティングで取り上げられた3つの分野の進捗状況について、世界の自動車メーカー首脳により議論が行われた。 又、「持続可能なモビリティーに関する世界経済人会議(WBCSD)」のプロジェクトが報告された。 安全性、環境、先進技術といった課題について政府や消費者と協力することは、自動車産業の取り組みを世界の各地で加速させ、支援するものであることを会議参加者は合意した。 議論が行われた分野は、以下の3つのトピックに集中した。

ディーゼル車の普及:今日の先進ディーゼル技術は、様々な利点を備えており、多くの消費者にとって魅力的なものとなっている。同技術の改善は、燃料の消費量とディーゼル・エンジンからのCO2排出量をすでに著しく低減し、加え、燃焼や排ガス後処理における新たな開発により、その改善は継続するであろう。 自動車産業の努力により、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の重要な改善がなされているが、NOxとPMの改善は、低硫黄および無硫黄燃料の導入により、今後も更に継続するであろう。 更に、無硫黄ディーゼル燃料が入手できるようになれば、新たな技術の導入も可能となる。 先進的ディーゼル技術は自動車産業の取り組みに合致することから、今後10年間に亘り重要な役割を演じることになること、クリーンなディーゼル車の様々な利点が規則策定者ならびに一般大衆に広く認識されなくてはならないこと、について会議参加者は合意した。 

先進技術、燃料、インフラ:排ガスの低減、燃費の向上、安全性の改善のための新技術の開発が、全般にわたり迅速になされている。 会議参加者は、燃料電池車、水素燃料エンジン、ハイブリッド車、リンバーン・ディーゼル車および他の先進技術が、世界において普及することが可能となるようインフラを整えるため、政府、エネルギー産業、世界の自動車産業が共通のビジョンを持つことの重要性を強調した。 加え、先進技術車両の普及を促進するため、無硫黄燃料、バイオ燃料を入手し、マーケット戦略を採用するための継続した努力が実行されるべきである。

技術基準の国際調和:国際自動車工業会(OICA)がUN/ECEに提示した基準調和のコンセプトに従い、自動車産業のリーダーは、世界技術基準の確立が出来るだけ早く実現するよう、その促進活動を強く支持した。 具体例として、小型トラックの排ガス試験、側面衝突試験(標準化ダミーの使用)、他を指摘した。 参加者は、自動車業界が提示する提案の政府の同意を確実にする共同の働きかけが必要であることを強調した。

持続可能なモビリティに関する研究:会議参加者はまた、「世界経済人会議(WBCSD)の持続可能なモビリティー・プロジェクト」の下で自動車メーカーと石油企業により進められているイニシアティブの現状について報告を受けた。 報告書は、ヒトとモノの自由な移動は、人間の基本的な欲求であり、経済、社会、人類の発展のための基本要素である、と述べている。 モビリティに対するニーズは先進国と途上国の双方で増大しているので、モビリティを多数の人々が手軽に利用できるものとするために、また、環境と安全性の面で持続可能なものとするために、あらゆる努力がなされる必要がある。 WBCSDのリポートは、2004年の早い時期に完成する予定である。

会議参加者は、第3回グローバルミーティングをデトロイト国際モーターショーに合わせ、2005年1月にミシガン州デトロイトで開催することで合意した。

以上