1.調査設計
(1)新車購入ユーザー調査 調査手法 : 郵送調査法 調査地域 : 全国 調査対象 : 2014年6月〜2015年5月に新車を購入した二輪車ユーザー 対象者抽出 : 調査応諾者より、タイプ別×排気量別に市場構成に合わせ対象者を割当、抽出 但し、輸入車は日本自動車輸入組合を通じ6社のインポーターからご協力を得た 調査期間 : 2015年8月〜2015年9月 回収数 : 10,401人に調査票を発送し、5,159人から回収(回収率49.6%) (2)トピック調査 インターネット調査 調査対象 A.二輪車中古保有者:現在中古二輪車を保有している人 B.二輪車非保有者:二輪車免許(原付のみを含む)を保有しているが、現在二輪車を所有していない人 C.電動アシスト自転車保有者:電動アシスト自転車を保有し、普段運転している人 調査期間 2015年8月27日〜9月24日 サンプル数 A:1,053s、B:1,010s、C:228s回収 ヒアリング調査 調査対象 自動車教習所で、二輪免許取得のために講習を受けている人 調査方法 首都圏内の教習所にて、教習生にヒアリング(1人10分程度) 調査期間 2015年8月 サンプル数 8s 各対象者への聴取項目 二輪車保有の 阻害要因 二輪車市場拡大に向けた 情報の整理 二輪車を取り巻く環境 中古車市場の把握 新規購入ユーザー調査 ○ ○ ○ ― 二輪車中古保有者調査 ― ○ ○ ○ 二輪車非保有者調査 ○ ○ ○ ○ 電動アシスト自転車保有者調査 ○ ― ○※ ― ※電動アシスト自転車保有者調査では、電動アシスト自転車の利用満足度・二輪車購入意向等を質問し、二輪車保有者との比較を行った
(1)新車購入ユーザー調査
調査手法 : 郵送調査法 調査地域 : 全国 調査対象 : 2014年6月〜2015年5月に新車を購入した二輪車ユーザー 対象者抽出 : 調査応諾者より、タイプ別×排気量別に市場構成に合わせ対象者を割当、抽出 但し、輸入車は日本自動車輸入組合を通じ6社のインポーターからご協力を得た 調査期間 : 2015年8月〜2015年9月 回収数 : 10,401人に調査票を発送し、5,159人から回収(回収率49.6%)
(2)トピック調査
二輪車保有の 阻害要因
二輪車市場拡大に向けた 情報の整理
二輪車を取り巻く環境
中古車市場の把握
新規購入ユーザー調査
○
―
二輪車中古保有者調査
二輪車非保有者調査
電動アシスト自転車保有者調査
○※
2.新車購入ユーザー(時系列)調査結果
(1)二輪車ユーザーの特性 二輪車ユーザーの平均年齢は52.9歳。前回より1.5歳上昇した。平均年齢の上昇が男性0.8歳に対し、女性は4.4歳と高年齢化が目立つ。排気量別では、特に50cc以下スクーターの平均年齢が3.1歳上昇。 二輪車ユーザーの女性比率は2割で前回とほぼ同水準であった。 二輪車の世帯保有台数は、複数保有者が約半数となり、平均台数は1.7台。「2台保有」が35%で前回より9ポイント増加した。 (2)タンデム走行、高速道路走行の経験 今回購入車によるタンデム走行の経験では、51cc以上保有者の3人に1人が「経験がある」ものの、全体的には減少傾向が続いている。高速道路の走行経験は、7割で前回と同水準。排気量が大きくなるほど経験率が増加し、751cc以上では84%に達している。 高速道路利用についての改善の要望をみると、「高速料金を安くしてほしい」が52%で突出して高い。 高速道路料金が下がった場合、排気量126cc以上のユーザーで「利用頻度が増える」81%、「利用距離が延びる」56%と、高速料金低減施策によるメリットは大きい。 (3)需要構造の変化と直前使用車の状況 二輪車の購入形態では、「代替」が約6割を占め、漸増傾向であった。また、オンロード、オフロードでは「増車」の微増傾向がみられた。 直前使用車の平均使用年数は6.3年で前回とほぼ同水準。直前使用車の処分方法については、「下取り」が47%で前回より7ポイント増加した。50cc以下スクーターは、平均使用年数7.2年と全体平均を上回り、「廃車」も47%と高い。高齢化が顕著にあらわれているカテゴリーであることからも、減少傾向の継続が懸念される。 一方、オンロード、オフロードでは、「増車」の微増傾向から、ユーザーの楽しみ方の広がりに明るい兆しも見られた。 (4)購入状況[1](比較検討状況) 二輪車購入の際に他の乗り物を比較検討した人は、全体の13%と前回から8ポイント減少。 比較検討した乗り物は、前回同様に「電動アシスト自転車」36%、「軽四輪車」22%の順で高い。 スクーターでは「電動アシスト自転車」との比較が42%、オンロード、オフロードでは、四輪車(「軽四輪車」+「普通四輪車」)との比較が68%で競合している。 二輪車にした理由としては、生活の足として必要な「維持費の安さ」「他にない機能・便利さ」「利用価値から価格が手頃」「燃費のよさ」が4割を超え高く、オンロード、オフロードでは、「乗車時の爽快感」が高く挙げられている。 認知経路では、「販売店の店頭」が37%で最も高く、「メーカーのwebサイト」「二輪車専門誌を見て」が1割台で続き、前回と大きな変化はない。女性の半数以上が「販売店の店頭」。排気量125?以上では「メーカーwebサイト」「二輪車専門誌を見て」が高い。 (5)購入状況[2](購入重視点・購入理由) 新規購入理由では、「維持費の安さ」「移動の時間が短縮できる」「自転車より楽だと思う」「燃費のよさ」「身軽に動ける」が3割を超えトップ5。順位は大きく変わらないものの、いずれも前回より減少しており、競合商品と比べたメリットが薄れていることが懸念される。一方、オンロードでは、「趣味として楽しみたい」68%、「二輪車はカッコいいと思う」51%、「二輪車に乗ることに憧れていた」47%、オフロードでは「趣味として楽しみたい」74%、「爽快感を感じられる」54%、「解放感を味わえる」54%が高く、二輪車独自のメリットが購入決定要因となっている。 代替購入理由では、スクーター、ビジネスタイプでは、使用長期化による不具合が主な原因であるのに対し、オンロード、オフロードでは「欲しいと思う新製品が出た」「前の二輪車と違うタイプに乗りたい」「前の二輪車より大排気量に乗りたい」等、二輪車の魅力をより享受したいと考えるニーズが挙げられている。 さらに増車購入理由からも、「現保有の二輪車と違うタイプに乗りたい」「現保有の二輪車と違う性能・機能のものに乗りたい」「趣味として楽しみたい」が4割を超え、趣味的指向性が他の要因より強い決定理由となっている。 (6)使用実態 二輪車の使用用途は、「通勤・通学」が約半数を占める。「買い物・用足し」が18%で続くものの、前回より12ポイント減少。また、大きい排気量ほど「ツーリング」が高く、751cc以上では8割を占める。 使用頻度をみると、週間使用日数の平均が4.1日となり、前回より0.3ポイント減少。オンロードの751cc以上にて、平均使用日数1.8日・平均走行距離467kmで、ともに前回からの増加がみられた。二輪車がコミューターとしての利用、趣味性としての利用への2極化が、より進行している状況が推測される。 駐車状況に関しては、全体では改善がみられるものの37%が困った経験があり、場所についてはスクーター・ビジネスのうち、126cc以上で「繁華街」「オフィス街」の割合が高くなっている。 引き続き対策が求められる。 新規ユーザーが期待以上の満足感を得られた項目(期待値に対して満足度が10%以上高い)をみると、「乗っていて爽快感を感じられる」「解放感を味わえる」「二輪車を操る楽しさ」「スピード感を楽しめる」が挙げられた。走ることそのものの魅力が、期待を上回る強い満足感を実際に感じられているとともに、多くの項目で満足度が期待値を上回っていることからも、二輪車が体験価値の高い商品であることが再確認される。 洋用品の所有状況では、オンロード、オフロードユーザーが市場を牽引しており、全体では、「ライダー用グローブ」「バイクカバー」が3割を超え高く、「盗難防止ロック」「ライダー用ジャケット」等が続く。 衣類とバイク保護のための商品が上位に挙げられた。 また所有意向では、「ライダー用ジャケット」「ナビゲーション」「ライダー用レインウエア」「グリップヒーター」等が上位に挙がり、衣類とともに各種電子機器へも注目の目が向けられている。 (7)今後の意向 「今後も二輪車に乗りたい」という人は86%で高水準を維持している。排気量が大きいほど、継続意向が高い。 上級免許の「取得予定あり」は29%で前回と同水準。性・年齢では、男性10〜40代、女性30代以下で4割以上の意向がある。上級免許の中では、「大型二輪免許」の人気が高く、現在「普通二輪免許限定なし」保有者の33%が取得意向を示している。エントリーユーザーから上級クラスユーザーへと利用の継続化がはかられるような環境づくりが期待される。
(1)二輪車ユーザーの特性
(2)タンデム走行、高速道路走行の経験
(3)需要構造の変化と直前使用車の状況
(4)購入状況[1](比較検討状況)
(5)購入状況[2](購入重視点・購入理由)
(6)使用実態
(7)今後の意向
3.トピック調査結果
以 上
2015年度 二輪車市場動向調査(PDF:3.04MB)
PDF(Portable Document Format)形式のファイルを閲覧するには、Adobe Readerのインストールが必要になる場合があります。Adobe ReaderのダウンロードはGet Adobe Readerロゴをクリックして下さい。