JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2002年09月30日

大手自動車メーカーの首脳、グローバルな問題への取り組みを語る(仮訳)

パリ、2002年9月27日−世界各国の大手乗用車メーカーと小型トラック・メーカーの首脳は本日、欧州、米国、日本の業界団体代表者とともに、パリにおいて会議を開催した。PSAプジョー・シトロエン会長であるジャン-マルタン・フォルツ欧州自動車工業会(ACEA)会長がこの種の初めてのフォーラムを主催し、自動車産業に関する共通課題について話し合いが行われた。この会議には、米国自動車工業会(AAM)および日本自動車工業会(JAMA)も参加した。

会議に参加者した自動車メーカーの首脳は、安全性や環境保護などの問題について、政府、消費者、他の利害関係者と協力していくことが重要であるということで合意した。参加者は特に、以下の3つ分野について議論を行った。

  • 自動車基準の国際調和
    自動車基準を国際的に調和すれば、世界規模で、安全性を高め、環境を保護し、消費者の負担コストを低減することができる。1958年のUN-ECE(国連欧州経済委員会)協定への批准国の増加ならびに1998年の同協定の発効により、国連では世界技術基準の策定に向けた気運があらたに高まっている。
    参加者は、国際自動車業界が世界技術基準の早期策定に向け努力していくことで合意した。

  • クリーンなディーゼル技術の受容性
    ディーゼル乗用車の市場シェアは、消費者の受容性、排ガス規則、税制政策、低燃費より受ける利益などのさまざまな要因によって、地域によって大きく異なっている。現在のディーゼル・エンジンは、燃費およびCO2排出量において、一般的なガソリン・エンジンよりもはるかに効率的である。又、様々な地域の厳しい排ガス基準を満たす必要性を抱えている。
    参加者は、自動車産業には、全ての利害関係者に対しクリーンなディーゼル技術の利益を伝える必要性があること、高品質ディーゼル燃料の普及について石油業界と協力して取り組みを行う必要性があること、ディーゼル技術を促進するために、また、かかる技術に対する公衆の理解を深めるために、関係団体とともに努力する必要性があることについて合意した。

  • 先進技術と燃料の品質改善
    ハイブリッド・システム、クリーンなディーゼル・エンジン、燃料電池、水素エンジン(hydrogen combustion)などの先端技術を採り入れた次世代自動車は、すでに市場に登場しつつあるか、近いうちに投入が予定されている。これらの新技術はいずれも、燃費の改善と排ガスの低減に取り組むものである。
    参加者は、かかる車両を市場に普及させるには、技術革新と必要なインフラストラクチャ、入手可能な燃料の品質向上(特に無硫黄燃料)、消費者がかかる車両を大量に選択するような工夫に対し、これまで以上の支援を集めることが自動車産業にとって大切であると考える。

以上