JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2008年10月09日

共同ステートメント

(仮訳)


欧州、日本、米国の大型エンジンメーカーおよび大型車メーカーが一堂に会し、燃費および燃料品質の改善という共通目標の達成には世界的な観点が必要であると合意した。

 

ルイジアナ州ニューオーリンズ、2008年10月8日
世界の主要大型エンジンおよび大型車メーカーの首脳が本日ニューオーリンズに集い、業界が直面する問題について議論を交わした。議論の中心は、気候変動および世界のエネルギー保障に対処する機会に関してであった。これらの重要課題に取り組むには有効な燃費測定基準、測定法および国際的な燃料規則の制定が必要であることで首脳陣の意見が一致した。その他、国際的な大気環境基準、再生可能燃料、道路・車両の安全といった課題についても議論が行われた。

今回のニューオーリンズ会議では、カミンズ社のティム・ソルソ会長兼CEOがホスト役を務めた。首脳陣が集結して業界の重要課題への対応を世界レベルで議論し始めて、今年で6年目である。

ソルソ氏は会議を総括して、次のように語った。:「世界の主要商用エンジンメーカーおよび商用車メーカーは、顧客にとって燃費がいかに重要な要素であるかを認識しており、また気候変動への世界的な取り組みを支援しています。燃費を評価できる基準および方法を制定し、国際的な燃料規則の策定を進めることが、我々の顧客ならびに環境に奉仕する鍵となります。本日出席した各メーカーにおいては、貨物の道路輸送に伴う燃料消費と排出ガスの削減のため、世界中の政府機関と力を合わせて熱心に活動を続けています。」

前回までの会議の成果を引き継いで、各メーカー首脳は大型エンジンおよび大型車に関わる技術基準の国際的な調和がいかにして環境性能、安全、そして効果的な貨物輸送の改善を可能とするのかを議論した。本会議で取り扱われた主な内容は以下の通りである。:

  • 最近の燃費改善プロジェクト
  • 貨物の道路輸送における燃費の定量化の正確な基礎となる統一測定基準および測定法の必要性
  • 商用車の構造や使い道が非常に多様であるがために燃費の評価にコンピューターシミュレーションを使用することの利点
  • 燃料仕様の調和の重要性、および再生可能燃料の技術仕様と品質仕様策定の必要性、および水素化処理を用いたバイオ軽油の促進・支援
  • ハイブリッド電気自動車認証法の策定作業の進捗
  • 大気環境分析の国際調和基準の制定
  • 全体的なアプローチを通じた道路安全および商用車の安全性の向上

本日の会議にて、参加企業の首脳陣は国際基準の調和に向けた政府との協力を継続し、特に測定手順および試験手順の統一に重点を置くことで合意した。そして、重量車の排ガス試験モード(WHDC)の発展を更に加速する必要性を強調するために、各国で政府との会合を協力して進めていくことを合意した。さらに、燃費の改善、ハイブリッド技術認証手順の開発、そして高品質再生可能燃料仕様の制定に向けた取り組みを続けていくことでも合意した。

道路輸送の効率性、安全性、環境保護、および公共・個人の交通移動能力の向上に世界各国政府とエンジンおよびトラックメーカーとが協力して取り組めば、社会も商業界も利益を得ることができるとの認識で首脳陣は一致した。

欧州自動車工業会(ACEA)の商用車担当理事長であり、ダイムラー社の取締役でもあるアンドレアス・レンシュラー氏より、2009年に欧州で開催される第7回大型車グローバルミーティングへの招待がなされた。

本会議に関する詳細は、下記担当者までお問い合わせ下さい:

米国: ジョーゼフ・スチェッキー(EMA/TMA) +1 312 827 8700
欧州: シグリッド・デヴリース(ACEA) +32 2 738 73 45
日本: 矢野 義博 +81 3 5405 6126

本大型車グローバルミーティングには各メーカー首脳に加え、欧州自動車工業会(ACEA)、日本自動車工業会(JAMA)、米国トラック工業会(TMA)ならびに米国エンジン工業会(EMA)の代表者およびスタッフも出席した。