JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2008年04月15日

2007年度二輪車市場動向調査の概要

1.市場調査活動について

二輪車市場の変化を捉えるため、隔年毎にアンケート調査を行っている。

2.2007年度調査設計の概要

(1)二輪車・新車ユーザー調査・ノンユーザー調査
調査地域 全国 全国(200地点)
調査対象 新車購入ユーザー 15才〜79才の男女個人
有効回収数 5,057サンプル
(回収率:45.9%)
1,200サンプル
調査実施期間 2007年8月〜9月 2007年8月

3.今回調査結果

●新車購入ユーザー調査

  • 性年代別では、男性は「10代」「20代」の比率が漸減、女性は「10代」が減少しているものの「20代」は前回調査より1ポイント増加した。
  • 需要形態は、「代替」が55%と過半数を占め、「新規購入」は18%と減少傾向にあるものの「再度購入」は15%、「増車」は11%と前回調査よりやや増加している。
  • 購入車種の決定ポイントは、「スタイル・デザイン」「燃費のよさ」「扱いやすさ」の順。
  • 使用用途は、「通勤・通学」48%、「買物・用足し」30%の順で高いものの、時系列でみると「通勤・通学」が減少傾向にあるのに対し、「買い物・用足し」は増加傾向を示している。
  • 月間走行距離の平均は「254km」で、前回調査に比べ短くなっている(16km減)。
  • 今後も二輪車に乗り続けたいという人は89%で、多くの人が継続乗車意向を示しており、前回調査に比べ、やや増加している。
  • 環境変化時の継続乗車意向は、「駐車スペースがなくなった時」「経済的に余裕がなくなった時」に二輪車の保有を中止するという人が4割以上みられる。

●トピック調査〈二輪車市場の現状と将来像〉

《現状》

  • 1980年代から始まった「三ない運動」(高校生がバイクを乗らない、買わない、免許を取らない)は継続されている状況が確認された。
  • 2006年6月に施行された改正道路交通法により顕在化した二輪車駐車場不足は、首都圏の「駅前」「繁華街」でその影響が大きく、手軽な乗り物として通勤・通学、街乗りで利用されている二輪車の利便性が阻害されている状況が認められた。
  • ノンユーザーの二輪車イメージは「良い、悪いどちらでもない」とニュートラルな意見が多数だが、10代、20代前半の若い男性では二輪車に「良いイメージ」を持っている人が比較的多い。
  • ノンユーザーで二輪車に対するポジティブな意見では二輪車の「便利・使い勝手」「手軽さ」を、ネガティブな意見では「危険」「事故」「騒音」などの意見が多くあがった。
  • 二輪車に良いイメージを持っているノンユーザーは、「テレビ番組」「新聞広告」「新聞記事」などマス媒体を通じ、二輪車に関する情報に接触していることが明らかになった。
  • ノンユーザーの男女とも若い世代で二輪車への関心が高く、関心層の過半数は「購入予定」「いつか購入」などの二輪車購入意向がみられた。                

《将来像》

  • 二輪車ユーザーでは、消費を充実させたいものの中で、今後「二輪車の購入費」を充実させたい意向がみられた。特に10代、40代で比較的高い「二輪車の購入費」を充実させたい意向がみられた。
  • 二輪車ユーザーがみる5年後の二輪車の使用頻度は、男性の40代前半、女性30代後半、40代で現在より増加する意向がみられた。10年後は全世代で使用頻度は減少するものの、男性の30代後半、40代前半、女性の30代後半の世代の減少幅は小さい。
  • 二輪車ユーザーの二輪車の使用用途は5年後、10年後ともに「通勤・通学」用途が減少し、男性では「趣味・スポーツの足」「レジャーの足」「ツーリング」などの用途が伸び、女性では「買い物・用足し」用途が圧倒的に伸びる意向がみられた。
  • 二輪車ユーザーがみる二輪車の5年後、10年後の利用利点は、「公共交通機関より自由に活動できる」「思い立った時すぐに出かけられる」など、二輪車の手軽さが多くあげられた。
  • 二輪車ユーザーが二輪車に求める価値は、男性は「メーカーやブランド」など、女性は「気軽に乗っていけるもの」などをあげている。
  • 二輪車ユーザーが次の二輪車を選択するポイントは、スクータータイプが「コンパクトさ」「簡単な運転操作」など、オンロードスポーツタイプが「出足・加速のよさ」「エンジンタイプ」、オフロードスポーツタイプ、ビジネスタイプが「耐久性」「軽量な車体」などをあげている。

2007年度二輪車市場動向調査報告書(PDF)

以 上