JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

ニュースリリース- 2008年04月15日

2007年度乗用車市場動向調査の概要

1.市場調査活動について

全国の世帯に対し、隔年毎に乗用車のアンケート調査を行なっている(時系列調査)。

2.2007年度調査設計の概要

調査地域 全国
調査対象 単身世帯を含む一般世帯
有効回収数 3,666サンプル  (回収率:40.0%)
調査実施期間 2007年8月28日〜9月18日

3.今回調査の特徴

●乗用車市場動向

  • 世帯保有率は79.2%で、前回(2005年度)の78.8%とほぼ同水準。
  • 複数保有率は33.5%で、前回の38.3%から減少。
  • 主運転者では、60歳以上の比率が30%で、前回より7%増加。
  • 買い替えユーザーの前保有車使用期間は7.1年で、前回差+0.3年と長期化が進んでいる。

●クルマ市場をめぐる環境意識の変化

  • 環境への意識では、小型化・低燃費志向が漸増傾向。
  • 「環境に配慮した車」の認知度では、「ハイブリッドカー」と「電気自動車」が高い。
  • 安全への意識では、購入時に重視する項目として「エアバッグ等の安全装備」が最も高く、「ABS等の安全装置」「車の大きさ・ボディ剛性」「ボディタイプ・形状による安全性」も高い水準を保っている。
  • ASVへの関心度は、「夜間前方歩行者情報提供装置」が最も高く、「車両死角部障害物衝突防止支援システム」「飲酒運転防止装置」の順で続く。
    ※ASV: 先進安全自動車(アドバンスド セーフティ ビークル)

●保有に関する意識変化

  • 保有期間は長期化傾向にあり、「7年以上保有」が5割を超え、特に女性50代での長期化が顕著。
  • 長期化の理由としては、「前の車の傷みが少なく、まだ十分乗れそうだった」が多い。
    今後も、45%が「従来より買い替え間隔が長くなる」としている。
  • 買い替え時期を早める条件は、「非常に低燃費の車が発売されたら」「自動車関連税が軽減されたら」等、コストメリットが挙がる。

●中高年分析(50歳以上を中高年とする)

  • 「自動車購入費」や「自動車関連費」は、消費を抑えたい分野の上位を占める。
    ただし、退職金で購入したいサービスや物品のうち、「車」は19項目中4番目と高い。
  • 主な用途として、低年齢ほど「通勤・通学」、高年齢ほど「買い物・用足し」が高い。
    複数回答では、全世代とも「買い物・用足し」が上位を占め、さらに男性は「レジャー」、女性は「家族の送迎」の割合も高い。
  • 買い替え意向は高年齢ほど低く、男性70代以上、女性60代後半以上では5割台に留まる。
  • 買い替え予定車に関する重視項目は、「経済性」「環境」「安全性」面が挙がり、希望するエンジンには男性の全世代とも「ハイブリッド」が2割以上で、50代後半では3割以上を占める。
  • 買い替え予定車の利用への期待は、男女とも「気軽に出かけたい」「緊急時にすぐ動きたい」「パートナーとドライブを楽しみたい」が上位。
    さらに女性では「知人・友人との交流を深めたい」が挙がる。低年齢ほど「自分の車があるという満足感を得たい」「高速走行の爽快感が得たい」等、車で得られる楽しみへの期待が高い。
  • 希望する車は、男女とも「操作性が高く運転しやすい車」「経済的で実用的な車」「排出ガスが少なく環境配慮の車」が上位。
    さらに男性では「長距離走行でも疲れが少ない車」が挙がる。また、男性のうち低年齢ほど「生活スタイルをアピールできる車」「高性能エンジンのスポーティな車」等の自己表現や運転を楽しめる車への希望が高く、高年齢ほど実利的な車への希望が高い。

2007年度乗用車市場動向調査報告書(PDF)

以 上