JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長会見  2003年12月18日

(宗国会長)

2004年の景気・需要・輸出等の見通し

  • 企業業績改善が牽引し日本経済は上向きつつあると理解しているが、現在の為替が110円を切っていることは来年の景気全体に影響を与えると思う。
  • なかなか回復しない失業率や年金問題等により将来への不安があって、個人消費は伸び悩んでいるのではないか。
  • このような中で、2004年の国内需要見通し0.9%増は小さいようだが、これは私たちが努力し少しでもトレンドを上げていきたいということである。
  • 今年のモーターショーで各社が新しいコンセプトや安全環境技術を発表しており、それらの商品化が来年の需要のプラス要因になる。
  • 2004年の北米向け輸出は2003年並みと見ている。中国、アジア、ヨーロッパ向け輸出は今年は前年比10%程度増で推移すると考えており、来年もこの状況が続くと見ている。
  • 今年の国内生産は1000万台をほぼ達成しそうで、来年もこのレベルを維持できると考えている。

整備士国家試験問題漏洩について

  • 自工会の会員会社でこういう事態が起きたことは大変残念であり、皆様方にも大変申し訳ないと考えている。
  • 本日の理事会にてトヨタの理事から今回の件の報告があり、会員各社が今後このようなことが起こらないようにという気持ちを持って受け止めた。
  • 現在の問題作成の仕組みをどのようにしていくかは、国交省が考えていることと理解している。

車検制度の規制緩和について

  • 基本的な考え方として、クルマの技術が進歩し使用環境も変化している中で、実態にあった制度を検討していくことは良い方向だと思う。

FTA締結交渉における農業問題について

  • 産業別の問題であり、政府が対応されるべきものである。自工会としてコメントすることはない。
  • 農業問題が解決されなければ自動車の関税が上がるような場合が考えられるので、トータルでご理解いただけるよう積極的に訴えていきたい。

ロシアのWTO加盟交渉における自動車関税問題について

  • 自工会はロシア・カシヤノフ首相にレターも出しているし、日本政府に対してもロシアのWTO加盟により関税が25%から35%に上がるという考え方は理解できないと申し上げている。
  • カシヤノフ首相が来日されたときに、鈴木副会長が我々の立場を直接申し上げた。