JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長コメント  2011年06月08日

為替水準について


一般社団法人 日本自動車工業会
会長 志賀俊之

全日本自動車産業労働組合総連合会
会長 西原浩一郎


 現在の為替水準はわが国の自動車産業にとって想定を超えた円高状況にあり、経済のファンダメンタルズを全く反映しないレベルである。 わが国の自動車産業は国際競争力を維持するため、これまで絶え間ないコスト削減などの取り組みを継続して行ってきた。
 現在の為替水準はそうした企業労使の努力の限界を超えており、このような状況が続くことにより、日本の強みである「モノづくり」を支えてきた国内事業基盤の維持、強化に支障をきたしかねず、部品企業なども含めわが国の自動車産業全体の雇用に甚大な影響が出ることが懸念される。
 また、震災により大きく落ち込んだ自動車国内生産は、ようやく回復の軌道に乗りつつあるところであるが、円高の進行はこうした生産の回復に水をさし、ひいては日本経済の復興に悪影響を与えることも懸念される。
 政府におかれては、緊急に円高是正に向けた対応を強く望みたい。

以 上