JAMA 一般社団法人日本自動車工業会 
 

会長コメント  2010年03月12日

地球温暖化対策基本法案の閣議決定について


石油連盟 会長 天坊 昭彦
(社)セメント協会 会長 渡邊  穰
電気事業連合会 会長 森  詳介
(社)電子情報技術産業協会 会長 大坪 文雄
(社)日本化学工業協会 会長 米倉 弘昌
(社)日本ガス協会 会長 市野 紀生
(社)日本自動車工業会 会長 青木  哲
日本製紙連合会 会長 芳賀 義雄
(社)日本鉄鋼連盟 会長 宗岡 正二

 12日、地球温暖化対策基本法案が閣議決定され、今国会に提出されることとなった。

 我々産業界としては、国民への十分な判断材料の提供や、開かれた国民的議論もない中で、また、各国の目標水準が我が国の中期目標の前提条件を満たすのかどうかの検証もなく、基本法案に、中長期目標や個別施策を具体的に明記することについては、反対せざるを得ないと、従来から主張してきたにもかかわらず、今回、閣議決定の運びとなったことは、誠に遺憾である。
 地球温暖化対策は、将来にわたり我が国の経済や雇用に大きな影響を及ぼす極めて重要な課題であり、今後、本法案に関わる国会等における具体的な内容の審議・検討に当たっては、下記の点について明確にし、国民の理解と納得を得られるよう、十分に時間をかけ必要な手続きを踏まえて実施していただくよう強く要請する。

(1) 中長期目標について

  1. どの分野において、どのような技術を用いて、どれだけの温室効果ガスを削減するのかを明らかにし、経済成長戦略とも整合のとれるロードマップを策定すること。(実現可能性)
  2. 当該ロードマップを実行するために必要なコスト、ならびに我が国経済、国民生活や雇用に与える影響と、国民負担を明らかにすること。(国民負担レベルの妥当性)
  3. こうした点を踏まえた上で、各国が国連に提出した目標水準の検証を行なう等により、「前提条件」が満たされたか否かの判断を含め国際的な公平性を確保すること。(国際的な公平性)

(2) 個別施策について

 国民生活や産業活動に甚大な影響を及ぼすことから、その政策効果や国民負担等の検証を行い、十分な情報開示と開かれた国民的議論を通じて、導入の是非も含め制度のあり方を検討すること。

 

以 上